9🦋 その6 私の生い立ち・人生 〜婚約〜
付き合って半年も経たず、プロポーズを受けた。
その場でOKした。この人しかいない、その思いがあったから、拒む理由なんて私にはなかった。
しかし、その日帰宅してすぐから、なんとなく不安に駆られた。
私には彼を拒む理由なんて無いけど、彼がプロポーズを決意した決定打は何だったのだろう。それが分からないのだ。
付き合ってまだ5ヶ月。結婚を決意するような特別な出来事もなかった。どんな反応をするか、なんて返答するか試されていた…?
普通のデートの帰り際、実家近所の医院の砂利の駐車場で、特別な思い出もない、むしろ私はあまり好きではない場所だった。OKした後だけど、プロポーズは思い立ったかのように言われたように感じられてきたのだ。
…何でプロポーズしたんだ???
ある日、会った時、聞いてみた。
「どうしてプロポーズしたの?」
想定外だったが、彼が怒り始めた。
「え?何で?! 一緒に居たいからに決まってんじゃん! 俺もう友達に言っちゃったんだよ? 俺も、ついに結婚するって、友達に言っちゃったんだよ? 何? 俺プロポーズしちゃいけなかったの? 今更何言うの??」
ショックだった。、(^_^;)
そりゃそうだ。
まず話がズレてるし、私はあなたの世間体のために結婚するんですか…
また大喧嘩になった。
…結局はいつもの通り仲直りする。
君なら信頼できる。繰り返した喧嘩も結局は乗り越えてきた。結婚も上手くいく、そう思った。なんだか可愛らしく思って許せてしまうところがある。俺が君を好きなのは、君のそういう可愛らしいところなのかもしれない。
彼はそう言っていた。結婚するに当たって私が選ばれたのは妥協しただけなのではと不安に思っていた。自分が結婚したいだけなのでは? と。
上の言葉を聞いて、何だかよくわからないけど納得することにした。
しかし…
その後もまだ何か引っかかっていたのも事実である。おそらくそれは、本当の愛ではなく、彼が実は共依存であり私との恋愛関係に依存していたことをどこかで感じ取っていて、本物ではないような何かを感じとっていたため、どことなくしっくり来なかったのだろう。もちろん、この時点ではそんな事には気付いていない。
1月にプロポーズ、2月には上の喧嘩も仲直りして、お互い納得の上婚約した。
予定としては入籍と同居も同時に8月ということに決まった。
そのうち3月が終わり、私は職場を退職した。
私の人生7 〜自殺企図〜に続く