適応障害・うつ病・双極性障害2型の記録、アダルトチルドレン。(旧,本当の自分 〜脱・AC〜)

28歳で発症。アダルトチルドレン・適応障害・うつ病・双極性障害2型、診断を受けた時の記録や、体験談を書いています。性格習慣病。アダルトチルドレン(AC)を克服しようと奮闘する人のブログ。

35🌸「眠れない」あなたへ 〜眠りにつくための習慣〜

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みなさんは、睡眠の悩みはありませんか?

私は入眠障害途中覚醒早朝覚醒がいっぺんに現れて非常に困ったことがありました。睡眠に関する悩みって辛さを伴うことが多いですよね。

この記事は、睡眠についての様々な悩みの中でも、入眠時に関する改善法をご紹介しようと思います。

私はある本で良いことを教えてもらって、夜、寝付きやすくなる方法を習得しました!

 


ーー自分がアダルトチルドレンだと気づいたころ、ひどく体調を崩してうつ状態になったり、情緒不安定が酷かったりと、夜も昼もちっとも眠れませんでした。かなり自律神経を崩したのですね(^_^;)それも少しずつ落ち着いてきたころ……。

古本屋さんで、アダルトチルドレンに向けた本と、睡眠時間を活用することの素晴らしさを書いた本を買いました。

睡眠に関する本は、寝る前の30分と、朝起きたときの30分を工夫することで、人生を劇的に変えることができるよ!という内容の本です。

これは、とてもお気に入りの本です。可能性を感じさせてくれます。学生の頃読みたかった。笑

 

その本の内容で私がここに書きたいのは、「入眠儀式」を作ろう、というものです。「儀式」なんて聞くとなんか怪しい感じがするかもしれませんがネーミングだけの問題です。笑

この本の中で著者は、眠りにつきやすくするための色々な方法を紹介してくれています。自分が好きなことなら何でもよくて、リラックスできて、自分にとって興奮材料にならなければ何でもいいと書いています。私はその内の一つを気に入って毎日実行しています。

 

それは「寝る前日記」(^^)

 

寝る前に、簡単なことを3つだけ日記に書くことを習慣にする、というものです。

その3つの事柄とは…

1.今日、嬉しかったこと
2.今日、うまくいったこと
3.今日、感謝したこと

これだけ〜。

別に、小学生の頃に女子の間で流行ったおまじないみたいにこれだけでなんとかなるわけじゃないですよ。

これは「習慣」というものがキーポイントとなっています。

日記を書くという行動を寝る前に毎回繰り返し習慣化することで「日記を書く→眠る」というサイクルが自然とできるようになる、つまり、眠れるようになるっていうことです。

寝よう寝ようと焦ると眠れなくなるけど、これはもはや、歯を磨くことが習慣化して当たり前なように、眠りに入ることも習慣化できるんだよ、という著者のアイディアなのです。

 

さらに。

人は、寝ている間に物事を記憶するそうです。しかも長期記憶を整理する。

今日ダメだったところやイヤだったことなどのマイナスな事柄を思い出してから寝るよりも、上記のようなプラスの事柄を思い出してから寝るようにすれば、良い記憶がより多く、長期記憶として脳内にインプットされる、ということだそう。著者は眠る前に1日の反省をするなんて良くないと説いています。自分のダメなところばかりが長期記憶となり潜在意識に刷り込まれてしまうからです。

 

自分にとってのグッドニュースが記憶されやすくなるように、この寝る前日記はポジティブな3つの事柄を日記に書いておくことは一石二鳥!  というわけなんですね。学生の時に知っていれば、勉強にこれが活かせたのに。(´ω`)

詳しいメカニズムは本を読んでもらうとよーく分かります。納得しますよ。他にも眠りに関する様々な知識が得られる。

 


私は、入眠儀式にこの寝る前日記にプラスして音楽を取り入れています。

具体的にいうと…

まず、ベッドに入ります。
当たり前か。笑

あ、でも、その前にケータイいじったり、レジンやったり本読んだり、何でもいいんですけど気がすむまでやります。何やるにしても時間は同じ、一定の時間までと決めてます。

1.気が済んだら(時間までにその何かは終わらせる)、ベッドに入ります。

2.電気を消します。

3.「寝る前日記」を書きます。

4.Apple MUSIC で音楽をかけます。
小さい音です。イヤフォンじゃなくて。
お気に入りのディズニー映画「モアナと伝説の海」のサントラの中から特にお気に入りの曲をプレイリストに保存してあります。それをかけます。

5.眠ります(音楽でリラックスしてるから寝やすい)。


これを毎日同じようにやってる。
すると…

…眠れるようになったんですよ( ゚д゚)

私、最初は信じてなかった。あんまり。

でも、これが習慣になったとき!!

眠れるんですよね…。
眠付けなくてあんなに困ってたのに…。

すごい!
入眠儀式、すごい!!

私は寝る前日記と音楽(寝る前にも気がすむまで何かやってるからそれも含まれてる気がする)を入眠儀式にしてるんですけど、別に何でもいいとのことなので、自分オリジナルの何かを設定して、とにかく毎日やってみてはいかがですか!!

とにかく毎日やってみてそれが習慣化されたとき!!あなたの入眠は楽に手に入れられるようになるかも!!

ちなみに、習慣化されるまで私は一週間足らずでした。

はやっ!笑

もしよかったら、是非お試しあれ。

 

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『「寝る前30分」を変えなさい』高島徹治著

 

34🌸私の自己肯定感(できないことも認めればいいと思うんだけどけど難しい)

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自己肯定感とは何か。

自分のできないところも、あなたは認められていますか?

 


前回の記事で、自分の良いところもできないところも、全部ひっくるめて自分で認められるようになったとき、自己肯定感が生まれるのだと書きました。

 

私には、良いところを実感させてくれた方がいました。「24🌸恩師の言葉」で書きましたが、より高みを目指すための努力の方法を知っているということは、私の自信となりました。おかげで私は自分の「良いところ」を一つ確認することができということです。

とすると、今度はできないところも認められるようになれれば「こんな自分だけど、ま、いっか!」と思えるようになれれば、私の自己肯定感が生まれるということになります。

自己肯定感!完璧主義の矯正!まであともうちょっとでスタートラインに手が届くぞ!!

 

……しかしながら、それが、なっっっかなか、できないんですよね〜。汗

今はこの記事を、仕事にも行かないで、卑屈になってゴロゴロしながら、ベッドの上で、書いています。仕事はしなくちゃね。まだ探し始めたばっかだけど全然見つかる気がしないし職種もなんか迷走してるし、。。あー、早く働かなきゃ……。
ダメだこんな自分は「ま、いっか!」だなんて思えない(T-T)。だってそうでしょ私働く体力持ってるのに働きたくないなーとか言ってグダグダしてるのダメでしょ。

人の事はいいんです!!  人は人です(´ω`)  様々に理由があります。
でも、自分のこととなるとなんかやっぱりダメって思っちゃう。

 

はあ〜。
こうやってメンタル復活の努力して、このまま就活続けて頑張って、無事に就職できれば、今はいいんじゃないかな。だってまだうつが治ったばっかりなんだし!  ……いやいや、今はいいんじゃないかななんて言ってると、いつまでたってもできないでしょ!!

はぁ〜このサイクル。(ー ー;)笑

 

「ダメだと思ったときは、とにかく休む!いっぱい寝る!これでもかってくらいいっぱい寝る! そうすれば、もう寝てることが嫌になって動きたくてしょうがないって思う時が来るよ!」

というのは、以前見た、同じアダルトチルドレンの方のブログに記されていたことですが…。

 

そうなのかな…??  うん…、いいのかも。…今はいいかも。。私、もともと休まず頑張って自分に絶え間なく課題を課してきた…。うつはその結果だった。自分を追い立てて追い込んでまた同じようにうつを繰り返したら、自分が経験したことの意味がないじゃないか。

 

頑張りすぎることはやめよう(^^)

 

完璧主義もやめたい。
そうすれば、無職の自分を責めてる時も、自分で認めたり許したりできて、楽になれるし、自己肯定感を生み出すことにも繋がるんだろうな。

 

でもなんかその、私ってもしかして「できないこと」のフォーカスの仕方が間違ってるんじゃないの?って気がするんだよな最近。

どんなことに関して、どんな風にして「できないこと」という定義づけをするの?定義づけ、とか言ってるのもなんか違うような気もする。

 

なんかよくわかんなくなってきた!
なんやねん。笑


何か、自己肯定感を生み出す方法の手がかりを、ご存知の方がいたら、ぜひ教えてください…( ˙-˙ )

33🌸みんなの自己肯定感(いいとこも悪いとこも認める)

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あなたは「自己肯定感」持っていますか?

 

以前こんなコラムだったかブログだったかを読みました。

 

ーー女性二人組が、会話をしています。
一人は、「私、自分に自信が持てない、自己肯定感が持てないの」そう言います。

相手は、「それなら、自分に自信を付ければいいのよ」そうアドバイスします。
「私はあれも頑張って、これも頑張って、こんなに女磨きもして、いっぱい自信つけてる!あなたも自信が持てるようになにか頑張ってみたら! そうすれば、自己肯定感を得られるよ」

この記事のライターさん?ブロガーさん?書いてる方は、

それはちがうのでは??

と、続けます。

 

『良いところも、そうでないところも認められるようになって初めて、自己肯定感と言えるのに…。』

 

ーーそんなお話を読んだことがありました。

その後私は、ネットをぶらぶらしながら、たくさんの方が、自己肯定感を得るには、良いところもできないところもひっくるめて、自分で認めてあげられるようになりましょう、と説いていることを知りました。

 

そういえば、自分の完璧主義を治す方法について調べていたときも、全く同じことが書いてあったなあ。

完璧主義の人は、自尊心がない。完璧にできなくてもいいのだと思えるようになれるとよいのだ、と、だいたいそんなようなことがどこにでも書かれていました。

 

そうか、そうなんだ…。自己肯定感、自尊心、完璧主義は、繋がってたのか…。

だけど、どこから自分にアプローチしたらいいんだろ??

とにかく、完璧主義を治す手がかりが見えてきました!! (*⁰▿⁰*)

32🌑死にたい気持ちを無視すると死ぬ

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「死にたいさん」

 

それは小島慶子さんの言葉だ。私にも時たま起こる死にたくなる気持ちがこう擬人化されて、気持ちを客観的に捉えることができるようになるのでありがたいと思っている。

 

私のところに、今日は朝から「死にたいさん」がやってきている。帰るそぶりを見せるのだが、なかなか帰らないのだ。もう夜になった。

 

 

*◆「消えたい」と「死にたい」

死にたい気持ちが現れるようになったのは、4月の一件からだ。始めは「消えたい」と感じるところから始まった。その辛さから信頼できる相手にだけそれを打ち明けると、誰もそんなこと望んでないよ、悲しいからそんなこと言わないで、と言われた。当たり前だ。相手は慰めているつもりなのだ。

しかし、そう言われると、本人は素直に黙る。誰にも言えなくなる。そんなことを話せる相手なんてそうはいなかったのに、その相手に拒否されれば誰にも言えなくなる。

言わないでと言われると、「消えたいと感じるが誰にも言ってはいけないという状況」にただ変化するだけ。消えたい気持ちを内側に抑え込むだけの日々がはじまるだけなのだ。

 

ひとり、心のなかで、「消えたい」と願っていた。

 

誰にも打ち明けずひとり思い続けていると、消えたい気持ちは具体化してくる。

「死にたい」に変化するのだ。

そして、具体的な方法を考えるようになり、何かの契機に実行してしまう。私の場合はあのときたまたま完遂されなかったためにこうやって今ブログを書くことができている。 

 

 

 

*◆「死にたい」と思う癖

ーーそれからというもの、あの時は死なずにすんだが、時たま死にたい気持ちに苛まれる。しかしそれは、4月の頃のように具体的に死にたい理由などなく、ただ、漠然と「死にたい」と感じる時間が始まるのである。

やりきれない思いや孤独感に襲われたときに限らず、前兆もなく唐突に現われたり、朝起きると既にあったりする。ただ、今のところ日をまたいで思い続けていることはないのが救いである。

 

5月のころは、「死にたい」と思ったとき私はそれを否定するよう心がけた。思い続けていると、具体的に方法を企図した挙句、何かの契機に実行してしまうことになるのが怖かったからだ。「いや、死んではいけないのだ」「自死は単に周囲に迷惑をかける」「友人が悲しむ」「元婚約者が自分を責めるかもしれない」そんな風に考えるようにした。

誰かのブログで、「死にたいたいと思ったときは時間をやり過ごすといい」と書いてあるのを見た。漠然とした希死念慮は、長くとも概ね8時間もすれば消えているものであると。

それ以降死にたい気持ちになったときは、そのときできそうなことを適当にやって過ごすようにした。「死にたい」と検索をかけてみたり、眠ったり、泣いたり……、適当に何かしていれば、確かにそのうち、いつのまにか、死にたい気持ちが失せているのだ。

  

 

 

 *◆希死念慮を自分の意思とは切り離さなければならない

そのうち、「死にたいさん」という概念に出会う。死にたい気持ちに襲われるのではなく「死にたいさん」が『やってくる』。

なるほど、死にたい気持ちに襲われる・湧き上がるという恐ろしい感覚から、何となく客観的に、自分の心情とは切り離して希死念慮を捉えることができる。死にたいと願うことが自分の意思ではないのだと思うことができるのだ。「私が死を願っているのではなく、死にたいさんが、勝手に『やってくる』」

 

私は小島慶子さんに「死にたいさん」という概念を分けてもらってから、こう考えている。

時折アポイントなしでやってくる「死にたいさん」は、相手をしてやればそのうち帰ってくれるのだと。「死にたいさん」が満足するまで、一緒に遊んであげればいい。ーー「遊んであげる」という考え方は、私が幼児教育に携わっていたからだろうか。

とにかく、死にたいと思ったときはそれを抑え込むことをしなくてよいのだ。そう思うなら素直に「死にたい」と口にすればいい。我慢する必要はないのだ。

むしろ我慢はダメだ。「死にたいさん」は遊んで欲しがっているのに、我慢してしまっては、死にたいさんの遊んで欲しい気持ちを拒否してしまうことになる。

死にたいさんが怒ったら、どうなるか知ってる?  ……死にたいさんが怒ると、数時間や1日くらいじゃ帰らない。毎日毎日あなたの元に居続ける。ちゃんと向き合ってくれるまで毎日毎日い続ける。

毎日毎日死にたい気持ちを内に閉じ込めてしまうと、具体的な死に方を考えるようになる。そして何かの契機に実行してしまう。つまり…

 

「死にたいさん」を怒らせると、

殺される。

 

 

 

*◆「死にたいさん」がくる人は、気をつけないと…

ーー今日は、朝から「死にたいさん」がきている。朝は「死にたいさん」に少し付き合った。それなのにまだ帰らないのだ。……私はどうやら「死にたいさん」を少し怒らせているかもしれないと今気づいている。死を願う気持ちが今なかなか振り払えず、取り込まれていると感じるのだ。

午前中は再就職の件で色々とやることがあったし、午後も借りてきた西島秀俊主演のサイコパスのDVDが返却日に近いので観ておかなくちゃ、なんて思って観ていた。頭のどこかに死にたい気持ちがよぎるのを、いつものことだしやることあるし、なんて考えて無視していた。……多分「死にたいさん」は少し怒っている。いや、まだ、拗ねている、くらいの段階かもしれない。

「死にたいさん」を無視してはいけない。今、これに少し後悔して…、というか、機嫌取りをしないと取り込まれてしまうのではないかということに気付き単純に怯えて、このブログを書いている。やらなきゃいけないことや、いつものことだし、と流さず、今私がやるべきこと、「死にたい気持ち」と向き合っている。

 

これは私に限った話ではないのではないか。うつ病の人も、人格障害の人も、仕事に忙殺される人も、人間関係に悩む人も、みな、同じなのではないか。

 

 

 

「死にたいさん」を怒らせると、殺される。

 

 

 

ーーーつまり、

死にたい気持ちを無視すると、死ぬ。

 

 

 

 

 

 

31🌸セブンイレブンのマルチコピー機で文書をコピーしようと思った。

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今日の午前中は、転職活動開始後、初の面接に行きましたが、ビックリするほど場違いでした。笑

 

誰に言われたわけじゃないけど、会社の雰囲気そのものから、「お前はうちに合ってないよ〜」と聞こえてきました。

 

ということで午後は切り替えて次へ!!

 

2番目の希望先は、ハローワークの求人票では面接のみのはずが、いざ連絡してみると書類選考からとのこと。すぐさま履歴書に加え、職務経歴書、送付状を作成。

職務経歴書なんて初めて書いた!つか全く異業種への転職なのでちっともPRにならないですけど何とかこじつけて書き上げました。

 

うちにはプリンターが無いので作成した文書をセブンイレブンのマルチコピー機で出力を試みるもなぜかできない……。USB古いし壊れてんのかなと思い新品を購入して自宅に戻りデータを移してから再びセブンイレブンへ。しかしまたもやプリントできない……。

 

え。絶望的です。

 

私、うっかりしてました!  セブンイレブンのコピー機、ファイル形式にかなり制限があったのですね!知らなかった。笑

再び自宅に戻りファイル形式をPDFに変更し再びセブンイレブンへ。今度は無事にプリントアウト出来ました!もう夜だよ寝る時間です!

 

マルチコピー機を使うために3回もセブンイレブンに行っちゃいました。昼間に出かけの途中で一回セブンイレブンに行っていたので、1日で合計4回もセブンイレブンに行くという初めてのパターンになりましたが何とかプリントできてよかったです。

 

面接にこぎつけるといいです、頑張る!!

30🌸明日は面接!!

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転職活動、明日はついに面接!!

頑張るぞ!

ちゃんと受け答えできるかな〜、心配。

 

ハローワークで集めた求人の束の中から一箇所に絞って、今日はこの前と同じ人のところに相談に行った!

どうにか就職にこぎつければいいんだけど…。

 

早く家を出るぞ。一刻も早く!!

 

29🌸だからうつになったんだよ、私 。

ベストセラー本「脳が壊れた」についても書いているので、お時間があれば今回のこのブログを読んでください。

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完璧主義だからさぁ、うつになったんだよ私。あと「可愛がられたい病」。

自業自得ってもんよ(*゚▽゚*)

 

先に言うと私はもう、うつではない。それも、大うつとして数ヶ月、数年に渡りうつを患ったわけでもない。

せいぜい数週間程度の、抑うつを体験しただけだ。体験しただけ、と言ってもそれはとても苦しい日々だった。うつは心だけでなく体もズタズタにしてくる……。とくべつ、内面に「死」を持ちかけてくることは、うつの非常に辛い産物である。

 

抑うつ状態が2週間以上にわたり慢性化した場合大うつと診断がされるという記述を見たことがあるが、私の抑うつ状態は2週間程度でその前後のひどい情緒不安定を入れても1ヶ月とちょっと程度のことだ。細かいところはよくわからないし置いておく。

 

私の抑うつ状態の原因となった「完璧主義」と「可愛がられたい病」はひどいものであった。どちらも母が私に28年かけて送ってくれた愛情の賜物である。良くも悪くも作用した。

 

いくつか前の記事に「ステンドグラスクッキー」を作ったことをわざわざ写真付きであげているが、20歳前後 当時の私は、中学生の頃から徐々にハマりだした菓子づくりを特技としていた。

 

菓子を作るには、家で作る手抜きでも美味しいおかずと違って、大雑把に作るよりも分量をきちんと決めて作ることでより美味しく感じられた。完璧主義からくる心理なのか、きちんと決められていたり研究によって一つの解が導き出されそれを続けていくことは、私にとってとても心地よく快感なのだ。そして女子としてはお菓子は可愛がられるにはうってつけである。

 

なぜか殊更にクッキーが好きで、サクッと軽いクッキー、カントリーマアムのようなしっとりクッキー、卵を使わないホロホロ食感のスノーボール、バリバリ食べる固めの腹にたまる系クッキー、ステンドグラスクッキー、他……。

色んな種類のクッキーを作っては、それに見合った粉とバターと砂糖と卵の分量・割合を少しずつ変えて研究を重ねては自分の納得いくレシピを作り上げるのが趣味であった。

そのこだわり様は趣味の範疇を超えそうな勢いで、菓子には通常 薄力粉を使うものだが、場合によっては強力粉を使用したり、砂糖も上白糖、グラニュー糖、粉、三温糖、きび、黒糖、それはそれは様々に変えて研究する。

ちなみに研究したのはクッキーだけではない。色々な焼き菓子で独自の研究のもとレシピを完成させている(何度やっても納得いく完成度にならなかったものも多数あるが)。

 

ここには完璧主義なのか、完璧に仕上げたい、というか仕上げなければ!  という強迫的な心理が隠されている。

 

では何故「強迫的」 なのかというと、人にあげたいからだ。人にあげるものや見せるものは「100点」でなければならない。これも完璧主義的思考であるが、100点を取らなければならない深層心理は、母の偉大なる愛情の賜物である。

 

では何故「人にあげたい」のか。それは、「可愛がられたい病」だからだ。私は人から可愛がられたい、褒められたい、認められたい、そんな肯定されたい欲求により生かされていたと言っても過言ではなく、それはおそらく病的なほどである。だから菓子のレシピを一般の趣味レベル以上に研究したり、14歳の時には4、5年分の、グレてサボった勉強を一年で巻き返してむしろ平均よりずっといい成績を残して見せたり、パギャルのヤンキーみたいなガキだったのが一念発起、幼稚園の教員になれたりしたわけだ。

 

私はその全てをやってのけた時々において、誰かが褒めてくれることに関して、「やったー!」と思うと同時に前記事の「インポスター症候群」により、謙虚なのではなくむしろ後ろ向きに捉えていた(本当は見せかけだけの頑張り屋さんぶってるだけの私なのではないか……と密かに悩む)わけだが、まあそれは大方あっている。

 

妥当な答えを導き出すと、様々に何かを成し遂げたことは、自ら素直に喜び誇りを持って良いし、持つべきなのであろう。自分がそれを成し遂げたのは事実なのだから。後ろ向きにとらえる必要はない。実力と努力がなければなし得ないことだろう。

だが、その努力の原動力が「可愛がられたい病」であったことは、それを認知できている今、歪んだ深層心理であったことを認め、改める必要がある。

 

そしてこの「完璧主義」と「可愛がられたい病」は私の人生に根深く這うように広がって、ねっとりと纏わり付き、私の人生を見事にブチ壊してくれた。

 

完璧主義は自分と恋人を苦しめ続けた。可愛がられたい病がそれを更に色濃く複雑で捻じ曲がったものにする。

「私はこんなに頑張っているの!」

「私は人が尊敬するくらい頑張れるの!」

「私は正しいの!  誠実で道徳的で正義を重んじるの!」

「あなたも私の価値観わかるでしょ??」

と言いながら周囲の人間に良い子の押し売りを365日繰り返し恋人には恋人ならばわかるでしょと言って追い詰める。

私っていい子でしょ!  と言いながら生きている。

 

それを肯定してもらえることもあるが、恋愛においてそれは長くは続かない。大抵私が求めすぎるのだ。

しかも相手は私が完璧で誠実であることなど、私が思うほど強くは願っていないのに。一人で高い課題を設定し、相手にも同じ程度のクオリティを求める。

 

果たしてここに本当の愛情が存在しただろうか。自分でこんなことを言っては過去の恋人達に向ける顔がないが、ここなら言えるし、そこに疑問を抱いてしまっているという現状は事実である。

 

私は「完璧主義」で「可愛がられたい病」であった。他人を、特に恋人を苦しめてきた。そして自分のことは365日、24時間高い課題を課して、達成しては まだまだなのではと更に新しい課題を課して、ほとんど絶え間なく自分を苦しめてきた。

 

だからうつになったんだよ〜、私。

 

 

 

鈴木大介著、「脳が壊れた」は、本を読むのが遅い私でも半日かけずに読み切れた、リズムよく興味深く感動的で表現豊かでユーモアのある感慨深いノンフィクションの本である。

その中で著者は自らを「背負い込み体質」「妥協下手」「マイルール狂」「ワーカーホリック」「ケチ」「善意の押し付け」とし、その結果 脳梗塞を患ったのだ、としている。

そしてそれを、生活習慣病ならぬ「性格習慣病」と表現し、『この性格を改善しないかぎり、いずれまた同じ生活に戻り、そして再発する。』と。

 

私は著者の言葉の表現力にただただ感心したり憧れたりしながら、この「性格習慣病」という彼が名付けた「病気」に私がぴったり当てはまるという事態に、大きな衝撃を受けた。

 

著者はリハビリのI先生(言語聴覚士)の助言のもと「性格と身体を変えることにし」て、

・人と物に頼る

・家事の分担はやらせるのでなく「お願いする」

・頼んだ家事の仕上がりに文句を言わない

・夫婦互いに譲れないことを出し合い許容し合う

など決めて取り組んだ姿も記している。

性格を変えるというのは、それはそれは大きな事柄である。しかしそれをやってみせる原動力と実行力が、著者にはある。羨望と尊敬の念を抱いた。

 

そして私は、自分の母に対して「思うこと」が山ほどあるのだが、本を読んで、著者も自身の家族(両親)に私の計り知れない広範囲に及んで「思うこと」があるのだろう、と勝手に彼の何かを想った。

 

著者はとても強い人だ。自身は恵まれているだけだと言う。それもあるかと思うが、恵まれた上に人柄という部分も大きいであろうと思う。「人の縁」という財産を考えた。

 

私は自業自得でうつになり、母と、婚約者をいっぺんになくした。でも、元・婚約者には、なんとなく、連絡してみたいような気持ちになった。

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「脳が壊れた」  鈴木大介・著